伊藤忠エネクスってどんな会社?

伊藤忠エネクス株式会社は伊藤忠商事の子会社です。前身は1961年に設立された伊藤忠燃料株式会社で、伊藤忠エネクスには2001年に社名変更しています。2011年にはアイピー・パワーシステムズ株式会社へ出資して、電力小売事業へも乗りだしました。2015年3月時点で本社は東京都港区、資本金約198億円、連結売上約1兆3,700億円、従業員約6,000人の東証一部上場企業です。

業種はエネルギー商社で、業務内容としては石油製品やLPガスの卸売と販売を主力に自動車関連事業や生活関連事業を手掛けます。自動車関連事業ではcarene(カーエネクス)の名前でガソリンスタンド事業を、生活関連事業ではhomenex(ホームエネクス)の名前でLPガススタンド事業を行っています。また、テレビCMでお馴染の家庭向け電力小売事業としてエネファーム(家庭用燃料電池)等の販売もしています。

さらには、アスファルト等の産業用資材、NOx(窒素酸化物)を無害化するAdBlue(高品位尿素水)の販売、タンク賃貸等の事業を展開しています。企業理念は「エネルギー・車・家庭と共にある社会とくらしのパートナーたれ」ということで、東日本大震災以降に原子力発電所が停止している中、社会とくらしに関わる再生エネルギー(太陽光や風力等)の発電・販売事業に今後大きく舵を切ろうとしています。

伊藤忠エネクスに関する評判や口コミを集めてみました

伊藤忠エネクスは2016年の【電力小売自由化】に向けて、新電力の特定規模電気事業者(PPS)として電力小売事業を強化しているとの評判がよく聞かれます。

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『伊藤忠エネクス、発電能力2割増強 新設・更新に28億円』 2012/6/19 日経

「燃料商社大手の伊藤忠エネクスは発電事業子会社の発電能力を約2割増強する。山口県と新潟県の発電所で設備新設や更新に総額28億円を投じ、兵庫県の発電所などを含めた合計の能力を約13万キロワットに引き上げる。電力会社の供給不安が続く見通しのため、能力増強で電力事業を拡大する。

全額出資子会社のJENホールディングス(東京・港)の山口県防府市の石炭火力発電所に21億円を投資。ボイラーやタービンなどを更新し、発電能力を5万550キロワットにする。発電効率を高めて石炭使用量を減らし、コスト競争力も向上させる。

新潟県上越市のガス火力発電所には7億円を投じガスエンジン発電設備を新設。能力を5万5540キロワットにする。

伊藤忠エネクスは昨年3月末に約36億円でJENを完全子会社化した。電力供給の引き合いが増えているのに対応するほか、発電設備から出る蒸気などを熱源として供給する事業の拡大も図る。」

『伊藤忠エネクス、山口の石炭火力増設-現行比7割引き上げ』 2013年07月22日 日刊工業

「伊藤忠エネクスは子会社の石炭火力発電所を増設する。発電事業を行うJENホールディングス(東京都港区)傘下の防府エネルギーサービス(写真、山口県防府市)に出力3万6000キロワットの発電プラントを新設。トータルの発電能力を現行の5万550キロワットから約7割引き上げる。投資額は非公表。2015年3月の完成予定。電力市場の完全自由化を見据えた電力事業拡大策の一環で、ほかの発電所を含め能力増強を進める。

三菱重工業の微粉炭ボイラと蒸気タービンを導入する。資金は金融機関とプロジェクトファイナンスを組成し調達する。JENホールディングスは、上越エネルギーサービス(新潟県上越市)と尼崎エネルギーサービス(兵庫県尼崎市)を傘下に合計13万キロワット強の発電能力を持つ。最近は風力発電事業にも参画した。

伊藤忠エネクスは新電力の特定規模電気事業者(PPS)として電力小売事業を強化する。」

2016年の【電力小売自由化】に向けて、伊藤忠エネクスのような自前の発電所を増設する動きは、他にも広く始まっているそうです。

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